自閉症スペクトラム障害の原因と遺伝・遺伝率をわかりやすく解説

自閉症スペクトラム障害

自閉症スペクトラム障害の診断を受けたときはショックですよね。例え以前から変だなと思っていたとしても、最後通告を受けたみたいな感じがしてガッカリというよりショックを受けるものです。

問題はその後です!なぜ?どうしてうちの子が?という疑問。そこでこの記事では、自閉症スペクトラム障害の原因は何か?遺伝との関係そして遺伝率について、わかりやすく実体験を交えて解説します。

【娘の場合】自閉症スペクトラム障害の原因

娘が自閉症スペクトラム障害だと診断されるまで、実に4年近くがかかりました。産まれて3日目に先生に訴えても相手にされず、半年後も1年後も全く相手にされませんでした。

決まって「個人差ですよ!安心してくださいね」です。いや、別に安心したくて訴えているわけではなく、早くわかれば早い段階で何か手を打てると思ったから訴えているのに……。そう思ったものでした。

そしてようやく診断されたのが4歳の頃です。保育園でも他の子と違うのはわかっていたし、何よりも発語が全く無かったので確実に障害だろうと思っていました。それなのに診断がかなり遅かった。

そのときに医師が言った原因が「遺伝」でした。私は当時、障害は遺伝で起こるものではないと思っていたので、かなりびっくりしましたが、もともと私は対人関係があまり良くなかったのと、高齢出産だったのでそれかな?と思っていたのです。

ところが、医師には「次はお父さんを連れてきてください」と言われました。結果、「やっぱりお父さんからの遺伝ですね」と言われました。つまりうちの娘は父親の遺伝で自閉症スペクトラム障害になったわけです。

自閉症スペクトラム障害の原因ははっきりわかっていない

自閉症スペクトラム障害の本当の原因は何なのか、いろいろと調べてみてわかったのは、やっぱり「遺伝」「環境要因」の二つが挙げられていることです。ちなみに環境要因に関してですが、これだ!というのがまだわかっていません。

わかっているのは遺伝によるものだけでした。実は現代の医学をもってしても自閉症スペクトラム障害の原因は解明されていないのです。ただ遺伝はかなり関係があるらしく、複数の国で同時に調べたことがあるそうです。

それは2019年にデンマーク・フィンランド・スウェーデン・イスラエル・西オーストラリア州などが、自閉症スペクトラム障害のお子さんを対象に調べたところ、遺伝で自閉症スペクトラム障害になった子が多いことがわかったそうです。

その結果、予想外に大きな遺伝率であることがわかったようです。これには正直驚いてしまいました。

自閉症スペクトラム障害の遺伝率は驚くほど高い!

その研究によって発表された自閉症スペクトラム障害の遺伝率の中央値は80.8%!最も多かったのがイスラエルの86.8%で、最も少なかったのがフィンランドの50.9%です。つまり50%以上の確率で自閉症スペクトラム障害は遺伝するというわけです。

問題は父親と母親のどちらの遺伝が強いのかですよね。中には自閉症スペクトラム障害を遺伝させたのは相手だ!となじったりする方もいるかもしれません。

でも父親からの遺伝って結構強くて、過去にはB型肝炎を発症した人が調べたら父親からの遺伝だったなんてこともあるくらいですから、問題にならない内に両親揃って診断を受けた方がいいと思います。

ということで、今回は自閉症スペクトラム障害の原因だと考えられている、遺伝と遺伝率について紹介しました。今後もさまざまな研究が行われるたびにチェックしてお知らせしますので、そのときにはぜひまたお立ち寄りください。

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