自閉症スペクトラム障害はひとつの症状があるわけではありません。娘ちゃんは知的障害やほかの症状も多々あります。今回は自閉症スペクトラム障害の合併症について考えてみました。
自閉症スペクトラム障害の合併症とは
自閉症スペクトラム障害はさまざまな障害が複合的に重なっているものだそうで、子供によって特性が違います。たとえば娘の場合、重度知的障害・強迫神経症(パニック障害)・強いこだわり・睡眠障害などがあります。
実はこれ以外にも合併症とされるものがいくつかあって、子供によってどんな特性が出るかはわからないのです。報告されている合併症は以下の通りです。
・知的障害
・学習障害
・注意欠如(AHDH)
・多動性障害(ADHD)
・気分障害
・不安障害
・適応障害
・統合失調症
・てんかん
・睡眠障害
・摂食障害
もしかしたら娘には気分障害などもあるかもしれません。夕方になると不穏が起こるからですが、そのほかにも実は感覚の合併症があります。それは以下の通りです。
・視覚過敏
・聴覚過敏
・触覚過敏
・感覚鈍麻
娘は聴覚過敏そして感覚鈍麻があります。それぞれを簡単に説明する表は以下の通りなので、参考になる部分は参考にしてみてください。
感覚過敏 | 詳細 |
視覚過敏 | 光をまぶしがる |
聴覚過敏 | 嫌な音がすると不穏になったり耳をふさぐ |
触覚過敏 | 触られるのを嫌がる・触るのを嫌がる・特定の生地を好む |
感覚鈍麻 | 痛みなどに鈍感で強い刺激を求める |
特に触覚過敏は通常よりも強い刺激を感じるため、人に触られるのを極端に嫌うそうですが、例えば普通に抱きしめるだけで強い圧迫感を覚える子もいるみたいです。
娘の場合は逆で強くしないと怒り出します。痛みなどの刺激に鈍感なので、人が耐えられる強さを超えてしまいそうで怖いです。特に捻挫はよくするので怖いですね。
合併症を含めてその子の特性と認めてあげる
親としては普通が一番ですが、こうした特性は脳の障がいが起こすものなので治療はできません。もしできるとすれば脳の発達やシナプスの伝達が正常になる薬くらいです。
しかし現段階ではこうした薬は開発されていません。だからこそ、それらを含めてその子の特性なのだと理解するしかないのかもしれないですね。
そうはいってもなかなか理解が難しいところではあります。
脳のどこがどう発達障害かはいまだ未解明
自分がこの世を去る前に、なんとかならないかな?と考えてさまざまな医学書などをチェックしましたが、自閉症スペクトラム障害の方の脳の機能については解明されていませんでした。
海外では日本では認められていない方法も試されているようですが、安全性が確認されなければ日本では試みることも難しいでしょう。
もしも自分の子供の特性をはっきり知りたい場合は、病院で診断してもらうのもおすすめですが、よく観察していると子供の特性はなんとなくわかります。
ちなみに耳をふさぐのは共通している気がするので、聴覚過敏は誰にでもあるかもしれません。それ以外の部分も成長するにつれてわかってくると思います。
たった一ついえるのは、自閉症スペクトラム障害は治療できないものだという点です。もって産まれたものなので治す以前にそれがノーマルな状態なのも理解する必要があります。
自閉症スペクトラム障害詐欺に注意
私がなんとか子供が暮らしやすいようにしたいと思っていろいろと調べているときによく目にしたのが「自閉症スペクトラム障害は治る」といったものです。
「○○を活用すれば自閉症スペクトラム障害のエキスパートな資格が取得でき、お子さんを治療できます」みたいなやつですね。これは確かにひどいと思いました。
自閉症スペクトラム障害の子供を持つ親なら、誰でも治せるものなら治してあげたいと思うはずです。そんな心に付け込んで資格を取得して子供を治そうなんてふざけすぎています。
自閉症スペクトラム障害は生まれつきの特性です。なのにどうやって治療するのか?私も医師にいろいろと尋ねました。治す方法はありますか?と!
しかし「お母さん、気持ちはわかるけど、これが普通の状態だから治療はないですよ」とハッキリいわれました。つまりこうした治るといった宣伝をしているところは、独自の資格を勝手に作ってお金を取っているだけです。
また、国家資格でもなんでもありません。なので、もしも自閉症スペクトラム障害が治るから資格を取得しませんか?といったうたい文句があっても信じない方がいいと思います。
もちろん知識を得るための勉強代として考えるならいいかもしれません。しかし何十万もかけて取得するに値するかを今一度考えてから取得するのをおすすめします。