障がいを持っている児童が大きくなって大人になったとき、皆さんはずっと一緒に自宅で生活をしますか?これは私自身がずっと考え続けていることのひとつです。今回は、将来について考えたときにどうしても避けて通れない『終の棲家』についてお話しします。
娘が小さいときに描いていた未来
まだ娘が小さくて抱っこできるときに描いていた未来は、ずっと一緒にいて楽しく暮らしたいといったものでした。今はマンションで暮らしていますが、中古の一軒家でも購入して庭には娘が大好きな小さな公園を作ってあげたいと思ったりもしました。
でもどんどん子供が大きくなるにつれて、その夢は徐々に現実的なものに変わっていきます。私が想像していたよりもどんどん身体が大きくなって、とうとう私の身長を超えるくらいまで成長しました。
非常に喜ぶべきものだとわかっていても、少しずつ将来に対する不安も大きくなっていったのです。
少しずつ変わった未来への不安
まず、ずっと私が世話をするのは別に親だから当たり前だと思います。でも娘が成人したときの私の年齢は60代です。当たり前ですが体力はどんどん落ちて力もなくなってしまうかもしれません。
そのときに娘が不穏を起こしたら、果たして私は娘をなだめられるかな?別に力づくでなだめるわけではないので、体力がなくなっても問題はないかもしれませんが、肉体的にも精神的にもキツイのではないかと思ってしまいます。
また、私が死んでしまったら娘はどうなるのかを考えるようになりました。私一人しか家族が同居していないのに私が死んだら娘は飢え死にしてしまいます。そう考えたときに浮かんだのが『施設への入居』です。
障がい者が安心して暮らせる入居施設
障がいを持つお子さんがいる保護者の方なら一度は聞くのが「ケアホーム」や「グループホーム」だと思います。ところでこの二つの施設の何が違うのか、どういうものなのかをご存知ない方もいるかもしれないので、簡単にではありますが説明します。
ケアホームってなに?
私が最初ケアホームと聞いたときに「高齢者の施設じゃない?」と思ったけれど、障がい者向けのケアホームもあると知りました。ケアホームは「共同生活介護施設」のことで、障害者総合支援法という法律の基に作られた障害福祉サービスです。
障がい者向けのケアホームに入居するには条件があります。その条件は以下の通りです。
・身体障害(障害者程度区分が2以上)
・知的障害(障害者程度区分が2以上)
・精神障害(障害者程度区分が2以上)
・65歳前日までに障害福祉サービスなどを利用した経験がある方
この条件に当てはまる方が入居可能となっています。一方ケアホームではどんな支援が行われているのかについては以下の通りとなっています。
・入浴・排泄・衣服の着脱の介助
・室内の掃除・調理・洗濯の支援
・利用者同士のコミュニケーションやイベント
・就労支援施設・就労先とのやり取り
・生活する上での相談や助言など
つまり知的障害や身体的な障害など、自分一人で生活ができない方の支援や介助などを行っているのがケアホームなわけです。また、ケアホームは大人数で暮らすわけではなく、少人数の限られた人数で生活を送ります。
世話人は6名に対して1名
気になっているのがひとつの施設で6名の支援が必要な方が入居した場合、世話人は1名と定められています。正確には1名以上となっており特に資格は必要としていません。
しかし最近になって、資格を有する方が世話人になっているホームが増えているようなので、親としては安心してお任せできるのではないかと思えます。もちろん施設によって世話人の質は多少違うかもしれません。
私が気になっているのが世話人の性別です。女性の入居者のホームでは女性の方が安心できます。昨今、障がいを抱えている女性に対する男性職員の暴行のニュースがあるからです。
もちろん施設は男性のみ受け付ける施設と、女性だけを受け付けている施設があります。当然ですが娘は女性だけの施設を選んであげたいです。
では一方でグループホームってどんなところなのか調べてみたので紹介します。
グループホームとは
グループホームは基本的にはケアホームと同じです。実はグループホームは平成26年度にケアホームと一元化された施設で、現在ではケアホームではなくグループホームに名前が変わっているのだとか。
ケアホームと同じように身体障害・知的障害・精神障害の方が入居できますが、ケアホームでは必要だった入居の条件が撤廃されています。つまりグループホームは障害者程度区分が2以上ではなくても入居ができます。
この区分が撤廃になってから、グループホームへの入居希望者が増加したため、待機人数が爆発的に上がっているのが現状のようです。グループホームも重度の方より軽度の方の方が手がかかりません。
そんなことがあって欲しくはありませんが、軽度の方を優先的に入居させているのでは?と思うくらい待機人数が多いのですね。なにしろ1つの施設で何千人も待つ方がいると聞きました。
入居施設で待機人数がなかなか減らない理由
それは非常に簡単です。人の寿命が長いからに他なりません。入居が一時的なものであれば出入りが激しくなるので、待機している方もある程度待てば入居できるかもしれません。もちろん一定期間しかいられませんが……。
しかし一度入居したら余程のことがない限りは退去しないでしょう。その方が亡くなるまで基本は生活を続けます。だから待機人数が増え続けている状態なのです。
娘ちゃんは重度の知的障害です。自分一人では生きられません。私が死んだら彼女も道連れになってしまうかもしれませんよね。それも彼女の運命なのかもしれませんが、できれば寿命を全うしてもらいたいです。
あとがき
今回は、ケアホームとグループホームについて、それぞれ紹介しました。少人数で手厚い支援を受けられるのは非常にありがたいですが、待機人数の数が半端ないのも事実です。娘が成人するまであと8年間しかありません。
その間に入居ができる施設が探せればいいですが、そんなに簡単にはいかないと覚悟しています。でも諦めるわけにはいかないので、今後も入居施設の情報を入手してはこちらで紹介していきます。
とりあえず、今回紹介できなかったグループホームやケアホームの費用・どんな施設なのか・待機人数について・働ける場所についても調査していきます。更新の際にはぜひ訪問して見ていってくださいませ。